愛情
高津学院の子ども達は、愛に溢れています。惜しみなく、大好きだよと伝えてくれます。
顔を見て、寄ってきて、全力でハグをしてくれます。
人として、これほど大切なことはないと思っています。
きっと生まれた時から、家族にたくさん愛情を注いでもらってきたのでしょう。
この幼児期に無条件に愛され、人を愛する心を持っている子ども達は、大人になってからも愛を分け与えてあげられる人になると信じています。
愛情に注ぎすぎはありません。
目を見て話を聴いてあげること、
相手の意見を否定しないこと、
大好きだよと伝えてハグすること。
私達も、どれも大切にしたいな、と思います。
集中
モンテッソーリ教育では集中をとても大切にしています。集中を通して、心も体も頭も発達するからです。
集中して、よし。終わりにしよう!と本人がやり切った時、子どもたちは本当に満足そうな、幸せそうな顔を見せてくれます。
子どもたちが集中できる為には何より、一人ひとりに合った活動が必要です。
簡単すぎてもダメ。難しすぎてもダメ。
ちょっと難しい!が子ども達を集中へと導きます。
今日は例えば、
お米のもみすりに集中する子
のり貼りに集中する子
製作に集中する子
おたますくいに集中する子
刺繍に集中する子
アンコールワットの切り抜きに集中する子
サイコロ足し算に集中する子がいました。
他にも沢山で、毎日本当にさまざまです。
中には五十音を"あ〜ん"まで言ってみたり、時計の針を読んだり、ひたすら1000まで集中して唱えている子もいます。
それぞれが自分達のタイミングで過ごすことのできる空間が、一人ひとりの集中を可能にしているのだと考え、環境を準備します。
人間の傾向性
モンテッソーリ教育の理論を学んだ時は"そうなんだ〜"程度の理解だったことが、実際に子どもたちと関わる中で"ほんとうだ"と再確認することがよくあります。
その一つに、『人間の傾向性』という理論の中で学んだ「人間はより良く生きようとする傾向性」があります。
文明がここまで栄えていることからも、「生活をもっと便利にしたいと考える人が常にいたからだ〜、ありがたいなぁ…」くらいには思っていたのですが、子ども達はより細かくその事実を教えてくれました。
おはじきを並べる活動においても、ただ並べる→真っ直ぐ並べる→向きを揃えて並べる→色をパターン化させて並べる
と、自分で新たな課題を設定して難易度を上げていきます。
アイロンビーズを見ていても、
バラバラに埋めていく→端から→真ん中からと難易度を上げたり、
色は選ばずモザイク状に→全てピンク系など→部分ごとに色の違いをつくってデザインしながら…(最後の写真)
などと、自分で決めて、難易度をあげていきます。
難易度をあげるのは、より細かく、より綺麗に、より完成度を高くしている証拠です。より良くしたい!という人間の傾向性が子ども達の活動からよく見えるのです。
面白いですね。
誇り
当園舎では、保育士や子育て支援員、幼稚園教諭に加えてモンテッソーリディプロマをお持ちの先生がおられます。
どの先生方もそれぞれに「プロ」としての自覚とプライドを持って頂けていると感じます。
提供の練習をしたいので、勤務日以外に来ても良いですかと練習に来て下さる先生。朝の会で読むため、子ども達の為に絵本を自宅から持って来てくれる先生。子ども達に常に寄り添い、一人ひとりの成長を喜び合える先生方の会話の声。
目には見えない影の努力をして下さる先生方。私は公務員(教員)を辞し本当に信頼のおける先生方と本気の園を創りたいと願って高津学院幼稚舎を創立しました。
5年目の今。本当に同じ方向で共に走らせて頂けることに感謝し、私自身も園長として今後も研鑽を続けていきたいと思います。
敏感期
0〜6歳までの子どもたちには"敏感期"という特有の時期があります。
運動の敏感期、感覚の敏感期、言語の敏感期、数の敏感期、秩序の敏感期、小さいものへの敏感期などです。
それぞれの敏感期が、それぞれの子どもに、それぞれのタイミングでやってきて、成長をググッと後押ししてくれます。
例えば"小さいものへの敏感期(大体1〜3歳)"には、小さいものに対する興味が強くなります。とにかく小さい虫や石やゴミを見つけては摘み、あったよー!と持ってきてくれます。
これによって観察力や指先の器用さの発達が促されます。
他にも"秩序の敏感期"には、順番にこだわりを持ったり、着ていく服や靴にこだわりを見せたりします。同じ場所、同じもの、同じ人でないと泣いたり怒ったりすることも多いでしょう。
これは子どもたちが、世の中に対する安心感を育んでいる真っ最中の証です。
毎日ちがう時間に、ちがう場所に行って、ちがう事をするなんて想像すると、大人でも疲れますよね。
特にこの時期は"当たり前"を数少ない経験値から見出している真っ最中でもあります。
敏感期を知って、「いつも同じ」ということが子ども達にとってどれほど大切かを分かってあげられると、子どものこだわりをただワガママと捉えずに理解してあげやすいかもしれませんね。
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