モンテソーリのお仕事紹介します⑤
今回は空け移しのおしごとの紹介です。
これは様々な道具を使って、お皿の中身を別の器に移動させるおしごとになります。
こぼさないために、平衡感覚を使い、うつすスピードや力を調節していきます。
お箸やスプーン、ピンセットを使用するのでそれぞれの正しい使い方を理解していきます。
食器が上手に使えるようになると食への意欲や自己肯定感にも繋がります。
お箸やスプーンを巧みに使うことはできると子どもたちは、それらの使い方などを気にせず意欲的に食べることができます。
モンテッソーリ教育では、お箸や食器の持ち方など、ご家庭だけでなく園でもこのような動きの分析を通した「日常生活」の練習を行うことができます。
様々な用具を使いこなせるということが、どんな活動にも意欲を持つきっかけになるのだと考えます。
モンテッソーリのおしごと紹介します④
今回は「通す」おしごと。
紐に短く切ったストローと花形の紙を順に通していきます。
小さな穴に細いものを通す動き。これの繰り返しであっという間に自分だけのブレスレットの完成!
この動きにより指先を洗練させて集中力を高めていきます。
これも目と手の協応を発達させていきます。今後「ぬいさし」のおしごとの準備にも繋がります。
小学校の学習の連関としては、図画工作科や家庭科で針に糸を通す学習をします。幼児期にこの技能を習得しておくとどんどん自分の作品を作る準備が早くなり、ボタン付けやちょっとした裁縫が簡単にできるようになっていきます。
この、「自分」で「できるようになる」という小さな成功体験を繰り返していくことが、子どもたちの成長には大切になってくるのだと考えます。
モンテッソーリのおしごと紹介します!③
今回は様々な創作活動の中で大切な技能となる「貼る」おしごとを紹介します。
①写真手前:シールを貼るおしごとと、②写真奥:のりを塗って貼るおしごと。
①シールをはがして、シールが折れることなく貼れるように持ち方を工夫します。
②筆を使ってのりを塗ります。台紙に描かれた形に、貼るものの向きを合わせます。
筆を使うことによって、親指、人差し指、中指の3本の指の感覚の練習になります。この3本の指は書くための準備や、お箸を持つための準備に繋がります。
また、視覚で様々な形を捉えることで感覚教育の準備活動にも繋がります。
子どもたちはシールを貼るのが大好きです。冷蔵庫や壁にシールを貼るのは子どもの自然の法則によるものです。
ですので、このような台紙を用意したり、用具を準備してあげたりすることで思い存分にシール貼りを行うことができます。
更に、小学校の図画工作の授業では、立体制作の分野でのりを使う場面がたくさんあります。このように幼児期にのりの種類や分量を調整して接着する作業を行う経験をしていくことは、小学校教育の準備にも確実に繋がっていきます。
モンテッソーリのおしごと紹介します!②
今回は、日常生活の分類の基礎となる「切る」おしごと。
本物のはさみで紙の線上を切っていきます。
このおしごとで、はさみの持ち方・仕組み・使い方を知ります。
はじめは直線を切り、段々と曲線を切るようになります。
目と手を使って、腕の動きを調整する練習を繰り返す中で、それぞれの動きの協応性を捉えることができるようになります。
細かい腕と手の動きで、運動機能の調整から他分野への準備と自律を整えていきます。
「幼児にはさみは...。」と思われる保護者の方もいるかも知れません。
しかし、子どもたちは使い方や仕組み。ルールをきちんと理解することで大人より安全を守ることができます。
これは、私が小学校教員の経験からも断言できると思います。
またこのような用具を巧く使いこなすことができるようになると、子どもたちも自信をもって自分だけの創造的な思い通りの作品に取り組むことができます。
私のお勧めは腕時計です。型通りにはさみを使って、切り、思い思いの色を塗って腕につけるのです。
大人のつける腕時計は子どもたちの憧れです。
たとえ紙であっても自分のオリジナル腕時計をつけて過ごすなんて、とても素敵なことではありませんか?
モンテッソーリのおしごと紹介します!
この場を借りて少しずつモンテッソーリのおしごとを紹介していきたいと思います。
水注ぎ。(色つきの水になることもあります。)これは、水差しに汲んだお水を、形の異なるコップの赤い線まで注ぐおしごとになります。
線を見て、ここまで入れよう!と意識して、どのくらい傾けたらこぼれないで注げるかなと調整しながらお水を注ぎます。
何度も試して探索できる思考力、自分でお茶や牛乳を注ぐことができるようになり、自立への第1歩となります。
日常生活の練習
2歳児が水のあけ移しの練習を行っています。
子どものサイズに合ったほんもののグラスとピッチャー。グラスに赤の線が引かれており、ピッチャーからその線まで水を注ぐ練習を行います。
初めのころ昼食時に自分の麦茶をグラスに多く注ぎすぎてしまい、こぼしてしまうこともあったのですが、今は適度に注ぐことができるようになり、自分の飲みたいときに自分でお茶を汲んで飲んでいます。
(手作りの腕時計に少し貫録をも感じさせてくれています。)
そんな小さな一つ一つの子ども達の成長を見届けられることが我々教師の喜びとなります。
モンテッソーリお仕事(机あらい)
まずは先生がお手本。
先生、自分でするの見ててね。
自分ひとりでやってみる!できた!!
これがお仕事の基本の流れになります。子どもたちは自分でできることをどんどん獲得していきます。