子どもの限界
巷では、GWまでの緊急事態宣言に伴い、宣言や自粛、学校休校の延長が囁かれています。
そもそも、GW明けという期間については「人」が勝手に決めた期間であって、ウイルスには関係ありません。
この新型コロナウイルスとの闘いは長期なることは自明で、今後は経済や教育にどれだけ影響を及ぼさずに且つ、安全で安心な日々の生活に戻っていくということが大切なのではないでしょうか。
夏休みの撤廃は子どもたちにとって非常に良くないと共に、もしするのであれば今後ずっとそのようにする必要があると思います。
また、9月始業に関しても同じで、必ずその分のしわ寄せがどこかに来ることは間違いありません。
子ども達の我慢はおそらくこの5月末になるかと思います。高校生のインターハイの中止や甲子園の中止。大人になれば理解し妥協できるようなことも、子どもたちの世界にとってはそれが全てなのです。それは私たち大人が経験したことのはずです。
我々にとっても同じなのでですが、子ども達にとっての成長期の「今」は一生戻ってこないのです。
それを理解してあげて、大人である私たちがどうすれば、子ども達に「日常」を取り戻してあげるかが大切であると思います。
私は初等教育に関わっていますので具体的には、
・夏休みの撤廃ではなく、7月末までの1学期の延長
・今年度のみ土曜日の午前4時間授業の実施。(土曜日に副教科を中心の時間割)
・必要最低限の学校行事(子ども達が楽しみにしている宿泊行事や遠足は出来るだけ実施の方向)
遠足は秋のみ、宿泊は修学旅行のみ、社会見学の中止、運動会は団体演技なしの競技だけ(保護者観覧あり土曜日午前中のみ)
・カリキュラムの改訂。今年度よりはじまる予定の小学校における英語科必修化の延長。道徳科の評価の見送り。
・部活動の再開(時間を短縮し、出来るだけ子どもたちの負担にならない範囲での実施)※下校時刻の30分~1時間の延長
考えただけでも多くの案が出てまいります。1ヵ月程度の遅れは私たち大人の工夫と努力で無理なく確実に取り返されると考えております。
この案は同時に先生方の負担の軽減にもなります。
今回このような工夫でこれまで、だれも信じて疑わなかった「教育環境における本当に必要なこと」が見えてくるのではないでしょうか。
どうか繰り返し伝えておりますが、子ども達のこの先をしっかりと見通した施策がとられることを願っております。