全国大会
先日、コロナによる影響にて、1年間の延期を余儀なくされておりました、日本モンテッソーリ教育全国大会がzoom
ウェビナーにて行われ、私たちも「日本の初等教育におけるモンテッソーリ教育の有用性~都市部のモンテッソーリ教育園運営を手掛かりに~」という題目で発表をさせて頂きました。
多くの聴衆の方々にもお越し頂き、本当に学びの多い発表でした。
特に今回の学会では、モンテッソーリ教育が今後の子ども達の成長や発達にどのように関わってくるのか、初等教育へのきっかけとしての発表も見受けられ、我々の興味深い題目をたくさん拝聴することが出来たということも大きな収穫でした。
また、私たちより何十年も先輩の園長先生が自園の運動会などの行事を紹介され、発表されていたこと。
多くの諸先輩たちが学びを続けられるこの学会で、当園の現状からなる研究のスタートを切らせて頂いたことは本当に有難く、感謝の気持ちでいっぱいです。
今後も常に「研究者の目を持った実践者であり、実践者の目を持った研究者」であり続けたいと思います。
この機会を頂戴した、運営事務局の日本モンテッソーリ協会高知支部の皆様にこの場を借りて心より御礼申し上げます。
この学びを早速職員で共有し、意見を交換しながら、子ども達や保護者の皆さまにフィードバックをしていきたいと思います。
高津学院の確信
2019年に開園した当園にはまだ卒園児はいません。
体験の保護者の方々からそのことが懸念点として挙げられるというお言葉も頂戴していました。
少し前の七夕の前日、当園に1番長く在籍する女の子が私に、
「園長先生、七夕の飾りつけお家でしたよ。」
と話しかけてきました。
私が、「短冊にどんなお願いしたの?」
「パパが早く良くなりますようにって」
お父様が少しご体調を崩している様子でした。本当に自然と自分以外の誰かの事を願える「心の成長」に胸が熱くなると共に、お母さんとそれを喜び合えました。
本当に、全てをかけてこの「高津学院幼稚舎」を開園して良かったと心から思える瞬間でした。
当然ご家庭での愛情が1番の要因であると考えますが、初めて園に来た時には全くおしごとをせず、お母さんから片時も離れずに遠くから見ているだけの子が、ここまで「心」の成長を見せてくれたことに、私の卒園児のいないというある種、どうにもならないコンプレックスはこの一瞬で吹き飛びました。(この子は当日、園舎での短冊には菜園の野菜が元気に育つようにとお願いしていました。)
決して当園に来ればそういうようになるというようなことを言うつもりはありません。
ただ、今、15名の子ども達の日々を見ていると表情や行動、言動の一つひとつに節々に子ども達が本来持つ「自然な優しさ」の成長を見せてくれます。
特に年長、年中の子らの成長には目を見張るものがあり、探求心やおしごとへの興味。内発的に知りたいという意欲、溢れんばかりの話したい事、集中。月曜日の笑顔。
彼らに感化されながら年少やプレの子らも同じように共に吸収しているというカルチャーを形成し始めてくれています。
今こそ、はっきりと言えます。高津学院幼稚舎の子ども達の将来が楽しみでなりません。決して学歴や地位や名声に縛られることなく、本当の意味で主体的な人生を歩んで、前回のブログに書いたような形にて、成長を見せてくれ、笑顔で再会できるように私も成長を続けたい。
今後も決して驕ることなく、常に研鑽し、子ども達の成長に我々大人がついていけるように、信頼できる教師たちとと共に、もちろん子ども達、保護者の皆さまと共に航海を続けたいと思います。
満たされているということ
今日は子ども達のとても嬉しい成長を見ることができました。
本日より2名の新しいお友だちが来たのですが、教師としっかりと打ち合わせをし、受け入れ体制を整えておりました。
あらゆる可能性を想定し(はじめての園で子ども達の不安も大きいことが予想されるため)、大人の準備は万全にしておったのですが、園舎の中ではその心配も必要なかったようです。
子ども達は不安になっている新しく来た友だちに手を繋いで共に過ごし、椅子を引いてあげ、教具を共に片付けてくれていたのです。
私達大人が何も言わずとも本当に自然にそのように接してくれていることが、本当に嬉しく子ども達には感謝の気持ちで一杯です。
まさに「子どものいえ」は子どもが主体で「心配ないよ。」と私が気付かされたような、そんな成長を垣間見ることのできた1日でした。
保護者の方々
当園の保護者の方々とお話をしていると、皆様の子どもに対する深い愛情に敬意を表し、尊敬することしかありません。
有名私学幼稚園でもなく、使い勝手の良い送迎や、耳障りの良い習い事はなく、花火のような大きな園行事もない当園に対して協力を惜しまれません。
また、率直に意見を伝えて頂き、本当の意味で子ども達の成長を共に見させて頂けることは何より有難いことです。
あるお母さんは、家での我が子の様子が心配なようで、自分がもっとしないといけないのではないか。何か悪いのではないかと落ち込むときもあるようです。
子ども達はその愛情だけで充分のなのだと本当に思います。
私たちもその想いに応えられるよう、常に勤勉で内省的であり、プロフェッショナルな意識を持って取り組もうと日々、全力です。
これだけは断言できます。
「モンスターペアレントなんていない。」
教員時代も、今も、一貫して言い続けています。私はそのような保護者の方に出会ったことはありません。その言葉を創った人は恐らく教職員か教職関係の学者なのだと推察します。あまりに失礼なこの言葉に、私は言い続けます。今後も出会うことはないと思っております。
こちらが真剣に向き合い、心からの言葉で応対すれば決してそんな言葉は出ないと思うのです。そこにはやはり教師の力量の問題が隠れているのだと考えます。
これからも、子ども達の成長を共に見守れる協力者としての立場で、その過程で共に悩み、共に喜びあえるような存在であり続けたいと思っております。
子ども達の日常だけは
未曽有の状況。新型コロナの猛威は留まることを知りません。
その中で多くの犠牲を払い、その代償を受けてるのは大人たちだけでなく、子ども達の生活にも深刻な影響を与えました。
ここ大阪では、緊急事態宣言の中、小学校は時間短縮を余儀なくされ、リモートでの学びが増えていると言います。
もうこれしかないという対策であるのは重々理解できますが、どうかこの新型コロナの影響が子ども達の未来に出来るだけ影響しないようにと願います。
園舎では通常通り、日々万全の対策を行いながらのお預かりとなりますが、保護者の方々は体調管理と出来るだけ延長のない形での方針、少しでも体調が悪くなっている様であるとすぐに欠席をし、全力で協力をして下さっています。
当然行政からの指示については粛々と従う形になりますが、教師の体調管理も大切に、大人である皆がこの危機を乗り越え、どうにか子ども達の日常を守っている。そのような状況です。
いつか、この影響は少なからず教育関連に響いてきたとしても、子ども達が主体的で平和な社会を形成する一員となり、幸せな一生を送ることが出来るよう、大人である私たちは協働しながら「子どもの日常」だけは守り抜きたいと考えます。
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